水平思考

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5年目の冬

今年も「芥藍菜(カイランサイ)」の季節がやって来ました!

Facebook上での農家さんから「目慣らし会」の投稿写真。なんか嬉しくて嬉しくて。。お世話になっているみなさんもいたりして。。むりやりコピー!


もう5年前になるでしょうか…、この野菜との出会いがなければ、これまで取り組んできた「あんなこと」「こんなこと」、、そして今現在考えている「あんなこと」「こんなことは」はなかったんじゃないかとあらためて思うのでこれまで何回もふれてきましたが、ちょっと違う視点で書いてみようと思います。

何の前ぶれもなくJA高知市の職員さんの「これつくってみたけどどうでしょう?」ということからはじまりました。
地域の食材をつかいはじめて3年ほど経った当時、農家さんと華珍園というつながりは少しづつできてきたのかなと思いつつ、何か物足りなさを感じていました。その物足りなさとは華珍園が生産現場や関係者のみなさんに何ができているのだろうという感覚や不安のようなもの。

「単純に地域の旬の食材をつかわせていただいているという一方的なことだけなんじゃないのか?」
「華珍園としてはよい方向に変化しているのだが、果たして生産現場はどうなのか?」
「自分たち=飲食店側」と「農家さん」との色んな意味でのバランスはとれているのだろうか?

そんなモヤモヤとした思いを昨年の新聞記事が断ち切ってくれました。


「栽培面積、農家(若手)、出荷高と年々増えて産地化にとりくんでいる」という内容。実際JAの担当者の方や農家さんからも販売当初から店でメニュー化してつかっていることは現場のやる気につながっているというお話を聞いていました。圃場も高知市内ということで地元意識もより強いというのも正直な気持ち。
何よりも自分たちの取組が少しでも「現場」のお役に立っているということを実感することができました。

東京や大阪の市場に営業に行くというお話、四万十地区も栽培をはじめるというお話、実際に四万十地区の農家さんも圃場見学の前に華珍園で食事をしていただいたり…。
一方で販路開拓の難しさやカイラン菜以外の農業の現状や鳥獣被害、後継者問題、などなど。それらを解決できる力は我々にはないですが、何かできることはないのかと東京など県外の中華料理店に紹介したり、展示会にアプローチしたり、そこからまた問題に気づいたり…。

ほんと芥藍菜というひとつの野菜から多くのことを学ばせてもらっています。

毎年この「芥藍菜」の季節になるとあらためてそう思う、自分にとってとても特別な野菜。
これからもそんな特別な野菜や食材と出会い、少々大げさですが地域がよりよくなるよう努力してゆきたい。

地域の産業が少ない高知県。農業(一次産業)は高知県にとって本当に重要な産業ではないかと思います。